このケースでは、VPN機器の未更新から侵入され、月曜の朝にファイルサーバーが暗号化されました。オフラインのバックアップがあったため身代金は払わずに済みましたが、連絡網がなかったことで初動に時間がかかりました。以下、架空の経過をたどります。
この事例について:このコラムの事例は、よくある被害のパターンをもとに作成した架空の事例です。実在の会社・人物とは関係ありません。
経過(架空)
| 時点 | 出来事 | 振り返り |
|---|---|---|
| 月曜 8:30 | 社員が「ファイルが開けない」。サーバーに脅迫文 | 担当者が自分で再起動しようとした → 電源を切らない |
| 9:30 | 社長に報告。ITベンダーの夜間連絡先がわからず、つながるまで2時間 | 連絡網がなかった |
| 12:00 | ベンダー到着、ネットワークを切り離し、被害範囲の確認 | 切り離しが遅れ、2台の端末にも広がっていた |
| 火曜 | 保険会社の紹介で調査会社が入る。VPN機器の脆弱性が侵入口と判明 | 機器の更新が担当不在で止まっていた |
| 水曜 | 警察に相談。取引先に連絡し、偽メールへの注意を依頼 | 取引先への連絡 |
| 翌週 | 週1回の外付けドライブのバックアップから復旧。1週間分のデータは手入力で戻す | オフラインのバックアップが決め手 |
| 1か月後 | 顧客データの持ち出しの可能性があり、委員会に報告・顧客に通知 | 報告義務 |
この事例からの教訓
- VPN機器などの更新の担当者を決める
- 連絡網を紙で用意する
- オフラインのバックアップが会社を救う
- サイバー保険の相談窓口が、専門業者の手配に役立った
自社の備えはランサムウェア対策チェックリストで確認できます。